***** Session *****

短歌と写真のコラボレーション
短歌 是永 由美子   写真 小林 順一


 1998年

  

>>>作者からのメッセージ<<<

*是永由美子*

短歌を始めて、三年になります。今回、思わぬことから新聞の文化面の企画で、小林順一さんと知り合うことができました。
 自分の歌が、小林さんの写真の上で、活字になっているのを見た時、はっとするものがありました。歌は写真を背景に、よりリアルなイメージで、立ち上がっています。こんな形の表現方法もあるのかと思いました。
 ただ自分の心を確かめるために、自分のために作っている短歌です。それでも作品を作る者として、よりいいモノを作っていたいし、自分の歌が誰かの心に響いたらこんな幸せなことはありません。
 小林さんの写真と出会えたことにより、自分の歌が、それ以上の力を持つように思えます。短歌と写真という組み合わせは、これまで俵万智氏がやっているぐらいで、あまり例のないことです。そして、今回私が見せてもらった二組は、俵氏のそれとは随分違った雰囲気となっています。
 一体、どのような方々が、何を感じるかは分かりませんが、自分の日常の喜びや苦しみや怒りが、今後どのような形で表れてくるか楽しみでもあります。



*小林順一*

 私はジャズが好きで、特にドラムの森山威男氏とピアノの板橋文夫氏とのコラボレーションは最高の演奏だと感じています。
 お互いに刺激し合いながら、エキサイテ
ングでスリリングな演奏を試みる姿勢にいつも感心して聞いていた気がします。
 今回、この企画の話が合った時にそのことを思い出しジャンルの違う個性と個性がコラボレーションによってどれだけ素晴らしい演奏が奏でられるか、また、自分の表現の領域を拡げたり深めたりするのに他者と関ることでより速度をましてやれるのではないかと承諾しました。
 それに新聞だけに掲載するだけでなく、インターネット上でも月に一編づつ掲載することで多くの人にみていただければと彼女と決めました。
 結果を心配するより試みに意味があると考えていますので、どのような作品に仕上がるか自分自身解りませんが、個性と個性の掛け合いでエキサイテ
ングでスリリングな作品ができれば最高だと考えています。



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